『ヘブンズ・ドア』by マイケル・アリアスの音楽はPlaidだった

 CMとか、宣伝番組ががんがんやってるおかげで、内容のうち9割はもう想像の範囲内だったんだけども。
ガチャピン・ムックの映画『ヘブンズ・ドア』ナビゲートDVD 想像してたよりはちょっとだけよかった。ちょっとってなんだよ。なるべくネタバレなしな感じで途中まで書く。
 まず、映像の美しさは期待よりちょっとマイナス。それでもちょっとだけいいところが2箇所。色づかいはいいんだけど、彩度が足りない、とか思いつつも。福田麻由子の意外とコミカルな着せ替えシーンとか。映像マジック! とか思わせるところが数箇所。
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア (デジタルニューマスター版スペシャル・エディション) [DVD] もう、CMからわかるようにお涙頂戴な感じで、ドイツ映画のオリジナル「KNOKIN’ ON HEAVEN’S DOOR」のストーリーをキャラクターを変えてよりドメスティックな感じにするんだろ。とか思ってたら、そうじゃない方向へ。
 主人公の長瀬智也・福田麻由子を軸に、それ以外の2つの軸が同時に進行する、まあ、いわゆるロードムービー的なもの。とか思ってたんだ。
 いろんな時点でちょっとずつ裏切られる。
 で、ストーリー展開とは別に思ったこと。
 オープングから、もう、この音楽は「やつらだ!」とか思うんだけど、その名前が思い出せない。
 エイフェックス・ツインみたいだけど、違う。当然違う。ビョークと共演してたあいつらだよ。そうそう。LFOのマーク・ベルじゃないし。マトモス。違う違う。あれだ。ブラック・ドッグ(Black Dog)をやめたやつ。あの二人組。うわー、思い出せねー。
 ということで、エンドロールまで思い出せずじまい。エンドロールで、ああ。そうだよ。Plaid(プラッド)だよ。という結果。
 そうだよ。Plaidだよ。2回言ってみた。かっこいいなあ。Plaid。こういう映画で変に叙情的なストリングスとかじゃなくって、もうミニマル、テクノ、なPlaid。時代を反映してる感じもあって、なんかすごいよかった。
 エンドロールで流れるテーマがアンジェラ・アキの「KNOCKIN’ ON HEAVEN’S DOOR」じゃなかったらもっとよかったのになあ。最後まで、もうPlaid節全開でいってほしかった。なんの話だ。いや、オリジナル曲のボブ・ディランがどうこういうわけじゃないんだ。映画(というかオリジナルのほう)自体、この曲にインスパイアされたそうなので。
 長塚圭史、大倉孝二、田中泯とか意外なキャスティングで楽しめるところ多数、だったなあ。このへんが意外なところその1だ。


 以下、ネタバレあり。そうでもないか。
 最後は、泣いちゃう感じじゃなくって、なんかすがすがしい感じになる。不思議な感じだ。
 それから、ストーリー以外の話。
 長瀬智也が主演したドラマは『池袋ウェストゲートパーク』以降、ほぼチェックしてきたつもなんだけど、そうしたドラマの共演者が、この長瀬主演映画にも数人出演している。何人かはカメオ出演。たぶん。
 
 『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』からは黄川田将也。
 『タイガー&ドラゴン』からは薬師丸ひろ子。
 あと、共演があるかわからんけど、PUFFYのYUMI。
 そして。
 『ハンドク!!!』からは! っていうところは伏せておく。ここはちょっとした感動。
 ほかにもいたような気がするんだけどわかんないや。
 とりあえず、前売りチケットの1300円の価値はあった。おれ、普通に長瀬智也のファンなんだ。
鉄コン筋クリート (通常版) [DVD] しかし、マイケル・アリアスのこだわりはどこだったんだろう。
 そのへんは微妙に感じた。

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