やっと見た。瑛太と濱田岳という好きな俳優二人が出ている、ということしか知らず。まったくの予備知識なしで見る。
で、これがめちゃくちゃおもしろかった。久しぶりにいい日本映画見たよ、っていう感じでした。出演俳優の味とか、世界観だけで期待を煽っておいて、見たらストーリーもなにもあったもんじゃない、みたいな日本映画がよくあるんだけど、それとは一線を画すしっかりしたストーリーと、説明不足にもくどくなることもなく映像に落とし込んだ脚本と演出。映像的にはさほど印象に残るところはなかったのだけど、映画全体として、「ああ、よくできてるなあ」とか、「ちゃんとしてるなあ」と感心。というか、ちゃんと感動できるはなし。以下、これから見る人は見ないほうがいい(ネタバレはしないつもりだけど)。
これがミステリだとはまったく思ってなかった。青春映画だろうなあ、くらい。確かにこれも青春映画ではある。でも、途中でとんでもないどんでん返しがあるのだった。しかもけっこう早いタイミングで。
うわっ! なにこれ!
と驚かされた。そこでのテンションが最後まで持続する。へんな緊張感とドキドキ感。
とにかく、出てくる俳優がみんなうまい。安心して見られる。大塚寧々もいい味出してる。ドラマだと、「この人ほんとはそんなにうまくない?」とか思ったりすることもあったのだけど、やっぱりうまいや。すみません。
関めぐみもよかった。「笑う大天使(ミカエル)」ではじめて見た女優。そのときよりも格段にうまい。というか自然。そしてかっこいい。
舞台は仙台。ほぼ仙台で撮影されたとのこと。原作が伊坂幸太郎だということもあとで知った。知ってる場所とかが出てきたのは意外とうれしかった。こういうのは意外とありそうでない。
そういえば、ドラマ「任侠ヘルパー」の第1話が以前住んでいたところの駅すぐそばの路地や、よく行ってたショッピングセンターそばの海近くの公園が出てて、それはそれでうれしかったことも思いだしたり。関係ない話でした。
とにかく、映画はおもしろい。ここ数年の日本映画でいちばんおもしろかった。ほんとに。ますます、瑛太のファンになった。「ディア・ドクター」もよかったけど、おもしろさとしてはこっちかなあ。微妙な差だけど。出来としては「ディア・ドクター」なのかもしんないけど。
なお、タイトルの意味は最後までわからない。というか、どうして、このタイトル?ということをいうと、ネタバレになってしまうというその作りも気に入った。このおもしろさを人にふれてまわりたくなるくらい。
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