Windows版flowkeyでBluetooth MIDIキーボードを使う

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 「flowkey」というピアノ練習アプリがある。アプリと言ってもPC版のそれはスタンドアローンのアプリではなく、Chrome上で動くブラウザベースのウェブアプリだ。Windowsでは、残念ながらそのままではBluetooth MIDIデバイスが使用できない。Bluetooth MIDI対応のキーボードも多数販売されているが、Windowsでは、それをflowkeyで使うことはできないのだ。しかし、実はちょっとした設定で使うことが可能になる。

 設定は実は簡単だ。まずはWindowsのBluetoothの設定でBluetooth MIDIデバイス、キーボードをペアリングする。

 続いて、Chrome側の設定。URLを入力する欄に以下を入力。

 chrome://flags/#use-winrt-midi-api

 Chromeの試験運用機能の設定ページが開くので、「Use Windows Runtime MIDI API」の項目を「Default」から「Enabled」に変更する。

 最後に、flowkeyの設定画面を開けば、先程ペアリングしたデバイスまたはキーボードが有効になっているはずだ。

 flowkeyの設定は歯車アイコンから。MIDI入力が有効になる場面にならないと出てこないかも。

 なお、テストはQuicco Sound mi.1、ヤマハMD-BT01、UD-BT01などで行った。

 ただし、Windows Version 2004以降では、これらのデバイスがいまのところ正常にペアリングできない。Version 1909ならOK。また、Quicco Soundmi.1 IIはVersion 1909、2004ともに問題ない。

 また、コルグのBluetooth MIDIキーボードやコントローラーは専用のドライバーソフトウェアがあるので、こうした手間は不要かと思われる。ドライバーさえちゃんとインストールできていれば、普通にMIDIデバイスとして認識されるはずだ。

 Version 2004以降でペアリングできないのは、把握している範囲では、前述のmi.1、MD-BT01、UD-BT01など。これは11月第3週以降のWindows Updateで改善されるとアナウンスがあったが、マイクロソフトはこれまでもいろいろミスしているので、まだまだ予断を許さない(ちなみにInsider PreviewのDev channel Build 20236での動作は確認できた)。

 なお、Chromeでこの設定がデフォルトでEnabledになっていないのは、なんらかの不具合があるからだとも言われている。詳細はわからないが、問題があればすぐにもとの状態に戻せる。Chromeで「chrome://flags/#use-winrt-midi-api」を再度開いて、EnabledをDefaultにすればよい。

 WindowsのBluetooth MIDI対応は非常に限定されたもので、WinRT MIDIまたはUWP MIDIと呼ばれるWindows 10で対応がなされた新しいMIDI APIに対応したアプリでのみ有効となる。現在、この新しいAPIに対応しているDAWはおそらくCakewalk by Bandlabのみ。既存のDAWと新しいMIDI APIをブリッジするアプリとして「MIDIberry」などがある。

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