スリムで使いやすいボイスレコーダー SoundPEATS Nano6 レビュー

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 SoundPEATSのスリムなボイスレコーダーというかICレコーダー「Nano6」という製品をモニターで使用したので、レビューを書いてみました。普段は今はなきSANYOのレコーダーICR-PS501RMを仕事にも使用しているのですが、それを踏まえた上でのレビューになっているのだと思っていただけるとわかりやすいかと。というわけで、比較対象はICR-PS501RMです。

 記事には写真があまりないのですが、Amazonにはたくさん写真があるので、そちらを参照ください。
 では、以下本編。
 スリムでコンパクトながら、金属製のボディは高級感とともにほどよい重量があり、持った感じはなかなかいいです。
 マイクは上部。ボタンは正面と左右に分かれています。左のボタンはあまり使わないと思います。でもって、イヤホンジャックは右サイド。下にあるとスリムなまんま使えてよかったんですが、まあ、しょうがないです。こんなものでしょう。イヤホンを付けたままバッグにつっこむなんて危ないことはやめましょう(ジャックを壊してしまいます)。


 以下の写真は以前から持っているSANYO ICR-PS501RMとの比較写真。重さはNano6の方が重いように感じます(測定してませんが)。素材とか高級感のせいかも。
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 RECボタンを押せばどの状態でも録音がスタート。メニューから戻る必要はありません。電源OFFの状態でもRECボタン長押しで録音開始できるのも、よく考えられています(この場合、実際に録音開始するまで5秒ほどかかります)。内蔵スピーカーはこのサイズにしてはけっこうな音量があるので、録音できたか確認するだけでなく、文字起こしにも使えそうです(私はPCに転送してやってしまいますが)。
 操作性ではちょっと慣れが必要。RECボタンを押すと「しばらくお待ち下さい」との表示で面食らいますが、2秒ほどでスタート。録音停止しようとPLAY/STOPを押すと、録音停止せず、一時停止するだけ。録音停止は再度RECボタンです。日本のICレコーダーではまず見られない構成です。
 また、メニューは日本語になっていますが、その日本語がちょっとおかしいところがあります。「録音設置」は「録音設定」のことなんでしょう。下の階層に進むと、タイトルに「録音設定(SDカード)」と出ますので。まあ、それも問題はないでしょう。項目移動が側面のボタンなのはちょっと使いにくいかも(正面にカーソルがあるのが好みです)。
 ディスプレイは文字は小さいものの、明るいので視認性は問題なし(小ささは老眼には厳しいかも)。指定時間で表示をOFFにするバックライトタイマーは、20秒、30秒、常にオンの3種から選べますが、バックライトが消えると文字もまったく見えません。どっちかというと表示のOFFです。バックライトが消えても文字が見えるとよかったのですが。また、録音中を示すインジケーターがないのも不満です(録音がちゃんと進んでるかを確認したいことがあるので)。
 もう一つ残念なのは、モノラルなこと。生成されるファイルはステレオになっているのですが、左右チャンネルとも同じ音が入ってます。マイクかモノラルなのでしょうか。会議などを録音、文字起こしをする際に発話者がわからないことがありそうです。
 とはいえ、音質は十分満足できるものです。実際に仕事で使ってみました。室内で商品説明を聞く際の記録に使用。室内ほぼ中央のテーブルの上に本機を置いて、最大で2~3メートル離れた場所を移動しながら話を聞きます。それほど声は大きくなかったのに、クリアでしっかり聞き取れる状態で録音されていました。これには感動。インタビューにもばっちり使えそうです。
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 上の写真はパッケージ。
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 こちらは付属品。USBケーブルだけです。電源アダプタは付属しないので、PCにつないだり、スマホ用アダプタを使ったりしてます。
 楽器録音にも使いたいと思ったのですが、ステレオじゃないことと、おそらく無指向性であること(余計な音が入りそう)などがネックになるかもしれません。
 また最初は、録音中のモニタリングができない、イヤホン出力は再生時にしか有効にならない、という2点も気になったのですが、マニュアルを調べたところ、設定でONにできることがわかりました。「録音設置」の「録音監視」が、録音時のモニター設定となります。日本語がおかしいことの弊害がこんなとこにも出てますね。ちなみにマニュアルには「実音モニター」として書かれています。
 余談ですが、マニュアルにある「等化器」とはイコライザーのこと。本体メニューでは「イコライザー」となっています。「実音モニター」「録音監視」の例とは逆に、本体メニューがわかりやすいですね。オフ/ロック/ポップ/ソフト/ジャズ/クラシック/テクノから選択できます。なお、「等化器」という言葉はあまり使われないので知らない人もいるかも知れませんが、これは日本語訳的にも正しいです。レコーディング技術の関連書籍で見たことがあります。
 メモリー容量は8GBあるので、足りないということはないはず。内蔵充電池のもちはスペックでは連続録音時間約8時間となっています。フル充電後、約1時間の録音、さらにその後間欠的に2時間ほど操作したところでバッテリー表示がカラになりました。まだ、使い始めなのでこれから実際のポテンシャルがわかってくるかと思います。乾電池採用モデルのように手軽に交換とはいきまえせんが、使い勝手は充電池の方が上。なんと言っても楽です(PCにUSB接続で簡単)。不安があれば、スマホ用のモバイルバッテリーを使えばいいわけですし。
 会話を録音したいという用途には、必要十分。操作も難しいところはありません。とにかく小さくて持ち運びしやすいのが、仕事にはありがたいです。スマホでも録音したりするのですが、確実性やバッテリーのもちを考えれば、本機のような専用機が欲しいところ。ビジネス使用、会話録音メインであれば、本機に不満は出ないはず。最初にも書きましたが、適度な重量と高級感はこのクラスでは他にあまりなく、それだけでも選択肢に鳴りうるのではないかと思います。
 使ってるうちに、また何か気づいたら追加することにします。

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