AmazonのProduct Advertising APIは多くのツールを滅亡させてしまうのではないか?

 Amazonの商品情報取得のためのAPI、Product Advertising APIの話だ。「AmazonアソシエイトWebサービスがまたも名称変更、「Product Advertising API」に」のあと、日本語のメールが来てて、その内容がいろいろとわかってきた。2chや公式のフォーラムでもかなり話題になっている。
 問題となってるのは、認証が必要になるという点。
 この認証により、リクエスト元の情報をAmazon側が得られる、というのが運営側のメリットとなる模様。で、ろくでもない方法でリクエストする輩を排除できる、っていうことになるのだろうか。
 現在は3ヶ月の移行余地期間。8月になると新しい方法でないとリクエストを受け付けなくなる。
 で、その認証だけれども、実現する方法がけっこう面倒っていうのがポイント。ハッシュとかそのへん。PHP 5のサンプルはあるけど、PHP 4ではどうなんだ? とか(PHP 4には存在しない関数を使わなければならない、とか)。まあ、そのへんもあって、PHP 4から5移行、XSLTではまる話みたいな経験をするハメになったりしてるんですが。
 まあ、それ以上に問題なのは。Amazon側にXSLT処理をさせてる場合はどうなんだ? という話だ。
 ユーザーが用意するべきサーバーサイドでの処理をなるべくやらせないように、Amazon側で処理をやってくれる、それがAmazonのAPIの便利なところだった。
 XSLファイルを用意するだけで、PHPやPerlなんか使わなくてもできる、っていうのがウリでもあったはず。そのへんはG-Toolsの中の人がいろんなところで書いていた。
 また、JavaScriptのみ(サーバーサイドの仕掛けなし)で高速な検索を行う、なんてデモもいろんなところで紹介されていたわけだけど、今回のバージョンアップによって、すべて動かなくなるはず(Amazon最速検索とか)。
 さらに、一部の(多くの?)ブログパーツなんかも、動かなくなる可能性がある。
 サーバーサイドでの処理でなんとかするといった改変を行えば問題ないのは当然だが、それをやりたくない(サーバーへの負荷を高くしたくない)ということで築き上げてきたものであればあるほど、対応はむずかしくなるはずだ。私自身も今、どうしようかとっても困っている。
 まあ、そのへんもあって、lilboxという人気のPHPスクリプトが配布を終了した。有名どころでは最も早い対応(といっていいのだろうか)。代替となるサービスが紹介されているが、そのうちすべてのサービスが8月以降も使えるかどうかは不明だ。
 そういえば、Firefoxのグリモンでリンク作成のコード出すってやつも動かなくなるはず。「Amazonの商品を最速でブログにコピペできるGreasemonkey「Amazon Quick Affiliate (JP)」」ですね。これもJavaScriptだから。
 Amazon側のドキュメントがまだ不足しているので、推測ばかりになってしまうのだが、困っている人は多いようだ。さて、どうなるか。


 PEARの「PEAR::Services_Amazon」はすでに対応がなされた模様。早い!
 Amazon Product Advertising API への対応(PHP版)
 あとで、試してみます。
 まあ、そんなこんなで。
 ブログパーツを使ったクライアント(ブラウザで見てるユーザー)からのリクエストがめちゃくちゃ多いので、対応してらんないよ、というのがほんとのところのような気がしてた。
 もともとは、プログラムを知ってる人が、サイトの構築に役立てるように、という目的が、そうでない一般ユーザーにも使われるようになったのは想定外で、ここまでリクエストが増えると、おいらもやってらんないよ。
 っていうことなんだろうなあ。とか。
 なるべくハードルあげて、リクエストを減らしたい、っていうのが本音なんだろうなあ。とか。
 でもって、ブログパーツを作った人に、使っている人の責任も持ってくれよ、っていうことも含めてのサジェスチョンなんだろう。
 こんなんだと、ツールの提供はリスクを冒すもの以外のなんでもないものになるかも。
 怖くてツール提供なんてできないや!
 って思われたら、Amazonにとってもいいことはないと思うんだけども。
 こんなんじゃ、やってられない、っていう人が増えれば、それはそれでラッキーとか思ってるんじゃないだろうか。
 利用者が増えることをもくろんでの仕組みだったけど、もう十分に増えたので今後は安く済ます方向に行きますよ、ってことだったりするのかも。
 そういえば。
 数年前にAmazon Web Servicesの勉強会なるものに参加したことがある。渋谷のAmazonの日本支社で行われたものだ。
 「ブログパーツなどで、数分の1の確率でツール作成者のアソシエイトIDに差し替えるものがあるけど、それはAmazon的にはOKなのか?」 と聞いたら、Amazonの中の人は、「Amazon的にはどうかわからないけど、海外ではそういうツールも多いし、現状、黙認されているし、問題ないのでは?と個人的には思う」ということを言っていた。
 もう2年くらいたつんだけど、そうも言ってられなくなったんだなあ、としみじみ思った。

コメント

  1. UTAKA より:

    lilboxですが、PHP4で hash関数インストールできる人用と、共有サーバーでインストールできない人用 の2つの手順書をつくりました。

    今ひとつ、認証が成功してるか不安ですが、
    取り合えず動いてはいます。
    ご参考に~
    http://sns.gankeijiban.com/we1501.html

タイトルとURLをコピーしました