Amazon Webサービス利用者のビジネスモデル?

 「ビジネスモデル」なんていう自分に似合わないタイトルにしてみたが。実際はそんな難しい話はできないのである。ただ、Amazon Webサービスを利用して自作のプログラムなんかでアフィリエイトしてもうけようって話がいろんなところで掲載されてるのだが、それについて思ったことをメモしてみるって話である。あんまり他人が読めるような記事にはならないので、あえて改行少なめといういつものパターンで。オチはありません。
 えー、Amazon Webサービス(以下AWS)ってのは、Amazonが自社のリソースを自由に使うためのAPIを他社(および個人、つまりAmazon以外の他者)に公開することで、さらなる販路を開拓するためのサービス。なんだろう。たぶん。自社が保有する膨大なデータベースを他者に使わせることは一見もったいないような気もするが、それを他者が作成したアプリケーションおよびサービスを使って、買い物客がAmazonを利用するようになればそれはそれで収益が上がる、っていうことである。太っ腹、のようでいて、なかなか、したたか、っていう印象を持ってるのだが。
 詳しくはITmediaの以下の記事あたりがわかりやすいかも。
AmazonのWebサービスはWeb版「セレクトショップ」乱立の幕開けか?
サンデープログラマーはWebサービスでチョッと稼ぐ――Amazon.co.jp
 上記記事のデベロッパートークンってのは現在名前が変わってるので、登録時に迷いそうな人がいそうだ。現在だと、Subscription IDってやつが、ディベロッパートークンに当たるもの。
 で、私自身AWSの存在を知ったのは2004年の年末、というかなり遅い状態で。ずっと使わせてもらってたG-Toolsとか、amazlet.comのサービスもこのAWSを使っている、というのを知ったばかりなのだった。以下はAWSを使ってサービスを提供してる人と、それを使う人との関係の話。このエントリーのタイトルにある「AWS利用者」ってのは、サービスを提供している人、ってことで。
 で、そのG-Toolsにはマイショップというサービスがあり、簡単にセレクトショップを作成できるようになっている(利用には登録が必要)。このマイショップはユーザーが好きな商品(まあ、オススメの商品)を登録したリストページを、他人に公開できるというもの。そのリストにある商品にはAmazonの商品へのリンクが含まれている。そこにはAmazonアソシエイトIDのタグ(というかパラメータか)が含まれトおり、そのリストからのリンクで誰かがAmazonで買い物をすれば、サービス利用者に売り上げの数パーセントが還元されるというわけだ(Amazonアソシエイトについては面倒なもんでここでは解説しない)。同サイトで公開されてるサンプルのマイショップも参照ください。
 また、G-Toolsのサービスには、画像付きの商品リンクを作成するという機能もある(というか、これは最初のころからあった機能で、上記のマイショップのほうがあとになる)。ユーザーがBlogなどでCDやDVDのレビューをする際に画像を使いたいということはよくある。これが、G-Toolsを使えば簡単にできるのだ。しかも著作権の問題もなしに。このリンクもアソシエイトIDが追加されている。G-Toolsで作成したリンク経由でAmazonで買いものがされれば、サービス利用者に還ウされるのである。
 さて、ここで重要なのはサービスを提供しているG-Tools側には何も還元されることがないということだ。上記サービXにおいて、リンクのコードを生成するための手順のページおよび作成されたマイショップページにはGoogle Adsenseの広告付加されているが、これがクリックされるかどうかはユーザーの手にゆだねられている(私は使わせてもらうたびにクリックするように心がけてます。お礼に)。サービス提供者(ここではG-Tools)が積極的に収益を上げられる仕組みにはなっていない(と、私には思える)。ここはサービス提供者側の良心、というか、インターネットユーザーならではのサービス精神、というふうにとれなくもない。さらにいえば、プログラマーとしての知的好奇心を満たすために作成されたもの、という解釈もできる。いや、すべて私個人の推測とかですが。
 ここで、ちょっと話は変わって。年末に購入した『Amazon Hacks 世界最大のショッピングサイト完全活用テクニック100選』という本では、アメリカの某Webサイトが提供しているサービスが紹介されている。これもAWSを利用したもので、ユーザーがセレクトショップを公開できるサービスの例だ。当然ながら、サービス利用者がAmazonアソシエイトでもうけられる仕組みを提供している。しかし、このサービスが上記のG-Toolsと違うのは、サービス提供側が積極的に設けられる仕組みになっているということだ。
 概要はこんな感じ。ユーザーは好きな商品を登録したリストを公開できる。そのリストの商品リンクにはサービス利用者のアソシエイトIDがリンクタグに追加されている。これでユーザーはそのサービスを使う気になる。しかし、そのリンクのうち、4つに1つはサービス利用者アソシエイトIDではなく、サービス提供者のアソシエイトIDになっているのである。利用者も儲かるけど、サービス提供者も4分の1の確率で設けますよ、ということのようだ。
 こういうサービス提供者も設けるサービスは国内ではあんまりないのかな? と思っていろいろ調べたりしてるのですが。
 たとえば、こんな記事がある。ブロードバンドウォッチから。
「使う人が便利なツールを」FeedBackやAmazletを開発した伊藤直也氏
 この記事、かなりおもしろいし、刺激をうけるんですが。

 「使っている人が便利でなければいけない」と思っているので、Amazlet.comはアフィリエイトに必要なAmazonのIDをユーザーさんがそれぞれ設定できるようにしています。そもそもがアフィリエイトのためのタグを簡単に作るためのツールなのに、アクセスした先が僕の報酬になってしまったら誰も使わないですよね。ただ、検索エンジン経由のアクセスについては僕が報酬をいただきますよ、という感じでやっています。

 最も利用者が使うであろうサービスでは儲けないけど、っていうスタンスがBloggerらしいと感じられました。個人的に。まあ、これも積極的に儲けようって話ではないのでした。
 さらに別の例。「あまなつ Amazon検索」っていうサービス。ここもAmazon商品リンクを作成するサービスなのですが。「AmanatuAdsense」ってのがあって。これは、利用者が検索した結果を元にトップセラーリストを作成し、それをGoogle Adsenseのような広告の形で表示できるようなスクリプトを生成するという感じになってます。もちろん、利用者のアソシエイトIDを付加した状態で、です。たとえば、「椎名林檎」で検索すると、「椎名林檎」関連の商品が売り上げ順にリストアップされ、それをBlogに表示するためのHTMLコードが生成されるわけです。その商品群はほぼリアルタイムで更新されるほか、Google Adsenseと同じフォーマット(レクタングルとかボタンとかって感じの形状、サイズ)で出力されるのがウリ(の、ようです)。
 でもって、このサービスの仕様が最近変わったらしく。AmanatuAdsenseの仕様変更に詳細があるのですが。かいつまんでいえば、利用者のアソシエイトIDが、6分の1の確率でサービス提供者側のアソシエイトIDになる、ということで。これは先に挙げたアメリカのサービスにかなり近い感じです。
 結局、何がいいたいのかということですが。
 AWSを使ったサービスを提供したいけど、提供者もそれなりに儲けたかったりする。でもそのバランスはどのへんがいいのだろうか? 
 提供者側が儲けたい、というのが前面に出すぎると、利用者にそっぽ向かれそうだ。

ということだったり。
 自分もAWSを使ったサービス、というかツールの勉強をしてるとこのへんが気になってきたり。まあ、提供できるようなものができるまでには、まだまだ時間がかかるのですが。「とらぬ狸」なことはなはだしい状態。
 ついでなんで書いておこう。
 最近はBookmarkletなんかを公開してるのですが。JavascriptとかREST(XML/XSLT)を勉強しはじめて。BookmarkletはJavascriptが一般的なんですが(おそらく)、上記amazlet、G-ToolsのやつなんかはCGIと連携して動作するわけです。JavascriptとXSLファイルとAWSを組み合わせてある程度使えるやつができたりしたんですが、これは公開していいもんかと思ったりするのです。というのも。自分が書いたスクリプトはXSLファイルの中身を見られるのが恥ずかしい、とかいうしょぼい話。いま公開してあるやつもたいへんひどいコードになってるわけですけど。で、これらは見ようと思えば簡単に誰でも見られるわけで。これをCGIとかで書き換えたら、見られなくていいのかなあ、と思ったり。いや、CGIもぜんぜんわからないのですが。いまんとこ。だんだん妄想の話になってきたので、このへんで終わり。
(追記 ほぼ同日)関連リンク(重要なものを入れ忘れてました)
G-Tools
amazlet

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