永瀬正敏、宮崎あおいの『ラブドガン/ LOVED GUN』

 映画『ラブドガン』を見た。金曜日。テアトル新宿の最終日。これで東京は全部終わりである。主役は殺し屋の永瀬正敏、そして殺し屋と会ってしまいいろんなことに巻き込まれる宮崎あおい(崎の字は右側の上が”立”が正しい表記の模様)がメインか。監督は『プープーの物語』の渡辺謙作。『プー〜』はDVD買ったけど見てなかったことにきづいた。
 で、『ラブドガン』感想。「よくも悪くも永瀬の映画だなあ」ってとこ。それなりに楽しめた。飽きることもなく。

――銃弾は撃つ人間の感情によってその色を変える。感情がこもってなきゃ地金の色。悲しい奴が撃った弾は青。憎しみの込められた弾は黒。そして赤い銃弾――

 この見方(?)はちと斬新。さらに見たことないカット割り(というのだろうか)が多々あり、映像的にもおもしろかったかも。キャストとらえたカメラをパンしていくとキャストはもちろんフレームアウトするのだが、パンした先に違う角度からとらえられたキャストが再び現れるというもの。複数の角度からとらえたシーンをこんなふうに見せるってのは今まで見たことなかった。おもしろい。
 ストーリーは師弟関係で結ばれた殺し屋ってのがキーか。しかし、あからさまなヤクザは出てこない。このへんが見てていやにならなかった理由か。ヤクザ映画は見たくないので。あくまでもファンタジー世界(といっても現代の日本の話なんだろうけど)の「殺し屋」なんである。ちなみに、なんの前情報もなく行ったのですが、タイトルから想像してたのとはまったく違いました。それも映画の楽しい見方か。すげー損する可能性もあるけど。
 ただ、永瀬にひっぱられて、撮らなくていいシーンを重ねている、という印象もあり。『贅沢な骨』のラストみたいな感じで。違うか。まあ、考えすぎ。
 宮崎は成長していく少女として描かれるが、さほど新鮮味はなし。まあ、ほかの女優にできる役でもないような気がするし、悪いはずはないのだが。また、盛り込み過ぎの感はないんだけど、宮崎のシーンをもっと増やした方が最後が生きたような気もする。岸部一徳のほうが目立ってるのは正解だろうけど。構成がいまひとつかなあ。

LOVE GUN
宮崎 あおい , 黒瀬 康之

 若い殺し屋役の新井浩文は青森県出身の’79年生まれ。豊田利晃監督に見出され『青い春』でデビュー、行定勲『GO』、松岡錠司『さよなら、クロ』、荒戸源次郎監督『赤目四十八瀧心中未遂』、犬童一心『ジョゼと虎と魚たち』などに出演してるそう。初めて見た。なんか垢抜けない感じだけど、どうなんだろ。
 ついでに出演者のインタビューにもリンクを加えておこう。宮崎あおいインタビュー、ムービーあり。です。「映画にこだわりたい」だそうです。そうだろな。
 この日は家を出る直前に背中がつってしまい、たいへんな思いで新宿まで往復。ちょっと動くたびに激痛が走る。夜、寝るときも寝返りが打てないというひどい状況。すげーつらかった。今日になってやっと痛みがひいてきた。まだ、時折、痛みが走るが。たまに背中がつるときはあったが、これだけ長引いたのは初めて。だれか治し方を教えてください。あと、宮崎の映画はいまだにこれが最高なのだろうか?

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コメント

  1. kuma_lya より:

    kuma_lyaと申します。
    トラックバックとこちらの記事のご紹介をさせていただきました。

    宮崎あおいさんには、どんどん良い作品に出てほしいです。「売れる作品」という意味ではないですけれど。
    「映画俳優」として頑張ってほしいですね。

    よろしくお願いします。

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