ギターシンセといえば、ギターの音を拾ってMIDIノートに変換してシンセの音を鳴らす機材、といったものですが、iPadでそれが実現しました。
Yonac Inc.
ジャンル: ミュージック
リリース日: 2011-12-14
価格: 500円
posted with sticky on 2011.12.15
けっこうすごいですよ、これ。ちゃんとギターの音程を拾って内蔵シンセで鳴らしてくれるんですよ。
ギターシンセということで、拾えるのは単音のみ。弦ごとに個別でピックアップを用意する専用のやつ(たとえばローランドのGKシリーズ)とは違って、さすがに和音は無理なんですね。それでも、ギターでシンセ音が鳴らせる、しかも廉価なiPadアプリで! ってところはかなりぐっと来ます。
発音するのシンセ部はちゃんとシンセらしく音色のエディットもOK。ADSRのA(Attack)を上げれば、ふわっと音量が上がっていく、いわゆるバイオリン奏法みたいなのも表現できます。音色もLeads、Basses、Pads、Instrumentsとカテゴリにわけて多数用意。ViolinとかSitar(シタール!)なんてのもあります。さらにDidgeridooまで!
検出したノートは画面中央のちょっと下あたりにCとかC#とかいう感じで表示されます。自分がどの音を出しているのかわかるのはギター初心者にもうれしい感じ。
標準の状態だと6弦とかの低音弦で誤検出しやすい(別の音と認識するとか、そもそも認識してくれないとか)んですが、設定の「INPUT SENSITIVITY」(画面左下あたり)を上げることで、しっかり拾ってくれるようになります。まあ、それでも拾えない場合もあるんですが、そこはピッキングとかを工夫すればなんとかなりそう。そこは経験が必要。なんてところもギターシンセですよね(いや、あんまりわかりませんが)。
でもって、バーチャルMIDI(Virtual MIDI)にも対応。iPad内でMIDI信号をルーティングできます(で、いいのかな?)。対応アプリを起動した状態でMIDI設定画面で、出力先のアプリを指定、右下のMIDI OUTをONにすれば準備OK。「NLog Synth MIDI」を設定したらちゃんとそっちで音が出ました。内蔵シンセで満足できない人も大丈夫ってところですね。うーん。おもしろい! 以下が設定画面。
NLog Synth MIDI側は、Sys画面でDevicesに「SHREDDER MIDI OUT」を選択、IN:Notes、Background Mode ONにしときます(こっちは画面割愛)。
なお、SHREDDER側でRUN IN BACKGROUNDもONにすれば、受信側であるNLog Synth MIDI側を表示した状態でもギターの音を拾って発音してくれます。受信側アプリの音色をエディットしながらプレイできるわけですね。うーん。なかなか便利。PCっぽい環境が揃いつつあるのが実感できます。
また、この状態ではSHREDDERと受信側の両方で音が鳴ります。受信側だけ発音させるには、SHREDDERの左下のVOLを下げればいい模様(ほかにもっといい方法があるかもしれない。と思ってたら、右下のMUTEでOKでした)。
テストはLine 6 Mobile Inで行いました。iPad本体からシンセ音が出るので配線が楽です。オススメ。
しかし、売れまくりらしく品切れ店続出で、入荷は来年になってしまうらしいんですけど。
SHREDDERの公式サイトのページはこちら。
Yonac Software :: Software :: SHREDDER
動画もアップされてます。
デモ動画の演奏はもうちょっとなんとかならんもんかと思うんですけど、検出精度から言ってこんくらいが限界だったりするのかも。自分はギター下手なんで動画をアップとかできないのが痛いところです。
価格は現在500円。来年1月14日までのイントロプライスみたい。60% OFFってことになってます。iPadギタリストのみなさん(そんな表現があるのか?)、安いいまのうちにチェックしとくことをオススメします。
ギターシンセなんて自分みたいなにわかギタリストには無縁のものだと思ってたんですが、こんなに手軽に入手できるようになるなんて! ちょっと感動してます。
なお、アプリの存在は「iPad | ONETOPI」で知りました。いいもん教えてもらいました。ありがとうございます!
あと、例によってアプリへのリンクはこれを使用してます。
Sticky iTunes Link Maker – iTunes リンク作成ツール
(追記)
ヘッドフォン/マイク入力を使うインターフェイスでも試したんですが、ちょっと誤検出が多いみたいです。クロストークの問題ですかね? 出力音が入力にまわりこんでそれを拾ってしまってるみたい。まあ、ウチのインターフェイスがちょっと調子悪いんでそのせいかも。
画面に右下はAUDIO IN/OUTの表示があり、一見個別に選択できるように思えたんですが、接続によって自動で表示が変わるだけでヘッドフォン/マイクから入力してスピーカーから出す、なんてことはできないようです。iRigでつっこんで内蔵スピーカーで出す、なんてことができればよかったんですけどね。
そんなこんなで、Mobile Inみたいなドックコネクタを使うやつのほうがやっぱりいいみたいです。ほかのインターフェイスを使ってる人はそのへんの情報を集めてからのほうがいいかもしれませんね。
(さらに追記)
カメラコネクションキット経由でIK Multimedia StealthPlugでも試しました。入力感度(?)がちょっと低いみたいですが、問題なし。Stealth Plugのヘッドフォンアウトからのモニターになります。接続方法とかの詳細は以下も参照。
iPad 2でStealthPlugが使えた: point of view point
ギターシンセ初体験&ギターへたくその人のいうことなので、あまり参考にはならないかもしれませんが、とりあえず記録。
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